WITCH
「よし、行くわよ! 今日こそシルバーランドのサファイア姫の魂をいただくわよ!!」
アタシは魔女・藤本美貴。
シルバーランドの姫であるサファイア姫の魂を狙っている。
「え〜?」
そして隣で不満げな声を出したのは、アタシの使い魔であるサキュバス・ごっちん。
そう、アタシの使い魔……のはずなんだけど……。
「めんどくさーい! いいじゃん、そんなヤツの魂なんてー!!」
なんでこんなにもマスターであるアタシへの忠誠心が乏しいんだろうか……。
「今日こそ行くよ、ごっちん! 使い魔はマスターに絶対服従でしょ!」
「そんなの大昔の話だよ。時代が変われば悪魔も変わるものよ〜! だいいちなんでミキティの浮気をあたしが手伝わなきゃいけないのさ!」
「う、浮気って……そんなんじゃないってば!!」
その間にごっちんは音もなくアタシに近寄って。
一瞬でアタシはごっちんに抱きしめられた。
「ミキティが他の娘のこと想ってるなんて許せない。あたしだけじゃダメ?」
ごっちんの紅い瞳が少し悲しそうに伏せられてアタシを覗き込む。
整った顔に綺麗な瞳。
こんなふうに見つめられるとドキドキする。
「違う、違うよごっちん。ミキが想ってるのはごっちんだけだよ」
「本当?」
「本当」
アタシもそっとごっちんの背に手を回す。
コツンとアタシとごっちんの額がくっついた。
「でもそれとは別にサファイア姫の魂が必要なんだ。ミキじゃ魂取ることはできないから、ごっちん、協力してくれる……?」
「ん〜、ミキティにそこまで言われちゃしょうがないなぁ……」
ごっちんがそっと額を離した。
そしてニコッと微笑む。
「協力したげる!」
「ありがと、ごっちん。じゃあ、さっそく行こう!」
ごっちんも協力してくれることになったし、すぐに行動を開始しようと思ってごっちんから離れようとしたんだけど……。
でもなぜかごっちんは離してくれなくて。
「あれ、ごっちん……?」
「でもねぇミキティ、あたし魂取るにはちょっと力が足りないんだよねぇ〜?」
「えっ、力……!?」
ごっちんが今度はニヤッと笑った。
使い魔はマスターから力をもらうことができる。
その方法はいろいろあるんだけど、精気を力にするサキュバスの場合は……
「ちょ、ちょっと待って、ごっちん! 昨日もしたじゃん!!」
「まだ足りな〜い!」
ごっちんの瞳が爛々と輝くと、どんどん身体が動かなくなっていく。
ごっちん、魔力使ったなぁー!!
背後でポンと音がしたので、なんとか振り返って見てみると、なにもなかったところにベッドが現れていて。
アタシはその上に押し倒された。
「あはっ、いただきま〜す!」
「ま、待って、ごっちん!!」
「んあ〜、この服脱がせにくいんだよねぇ〜」
「こ、この淫魔ーっ!!」
「淫魔ゆーな、夢魔って言え!」
結局その日は魂を取りに行くこともなく、ごっちんに食べられて終わってしまった……。
うぅ……アタシがマスターなのにぃ!!
「リボンの騎士」ではミキティ魔女役ということで、魔女ミキティです。
最初は魔女ミキティソロにしようかなぁ、と考えていたのですが……
( ´ Д `)<ごとーも!!
て感じで、ごまみきになりました(笑
ごっちんは使い魔の設定。
衣装はセクガイですが、いちおう夢魔ってことで。
で、この設定でのSSなんかも書いてみました。短いうえにちょっと混ざってますが(汗
ミキティがマスター、ごっちんは使い魔なのですが、やっぱりごまみきなので(笑